カフェ・飲食店に見る、いい店舗設計への教訓/Teachings

店舗の新規出店は、オーナー様にとってゴールではなくスタートです。せっかく自分のお店をオープンさせるのですから、できるだけ多くの方に利用してもらって繁盛させたいですよね。そのためには、“いい店舗設計”をする必要があります。

こちらではカフェ・飲食店を例に挙げ、「新規出店を成功させる店舗設計への教訓」をピックアップしてご紹介します。

教訓1 勝負するポイントは明確に

収益の柱を昼の営業にするのか夜の営業にするのか、メインをドリンクにするのか食事にするのかなどによって、目指すべき店舗の形は大きく変わってきます

カフェなどのドリンク販売をメインにする業態では、お客様がゆっくり本を読んだり会話を楽しんだりできる空間づくりが重要です。騒音が気にならないこと、適度にプライバシーが保たれていること、座り心地のよいソファーを置くなど長居しやすい工夫がされていることなどがポイントになります。

レストランやビストロなど食事をメインにする場合は、スタッフが効率よくサービスを提供できるような動線設計にしましょう。お客様のオーダー待ちを的確に把握したり、できた料理をすぐに届けたり、わずかな時間で空いたグラスや食べ終わった皿を下げたりできる店舗は回転率も上がりますし、待たせる時間も少ないのでお客様の満足度も高まります。

教訓2 テラス席には気遣いが必要

近年、名古屋都心ではテラス席を設けるカフェや飲食店が増えてきました。

テラス席は有効な集客ツールになるといわれていますが、テラス席をつくれば集客アップにつながるか、というとそうではありません。

テラス席はそもそもヨーロッパの文化で、お客様が街並みや外の喧騒を見ながら飲食や会話を楽しむ目的で生まれました。

そのためテラス席に座る方には「見られている」ではなく「見ている」という感覚があります。しかし、日本人の場合は「見られている」という感覚が先に立ち、気になって飲食や会話を楽しめないという方も多くいらっしゃるのが現状。そのため、テラス席を設けたいときには植物やフェンスを用いて目隠しにしたり、段差を付けたり、夜だけ開放したりといったお客様への気遣いが必要になるのです。

ただし六本木や広尾、赤坂、溜池山王といった外国人が多い街なら、「見られている」ことへの配慮にこだわる必要はないかもしれません。

教訓3 設計士に丸投げは禁物

「忙しいから」「よくわからないから」などといった理由で設計士やデザイナーに丸投げしてしまうと、あとで「こんなはずじゃなかった」と後悔することになりかねません。

設計士に任せるところは信頼して任せるべきですが、「ともに理想の店舗をつくっていく」という意識を持つことが成功へのポイントです。

大事なことはコンセプトが明確なこと。

まずは設計士にちょっとした疑問や悩みを聞いたり、アドバイスを求めたりしてみましょう。

そうすることで、店舗設計のイメージやアイデアを共有できます。思い描いていたものと現実の店舗の間に感じるギャップも小さくなり、思わぬヒントが出てくるかもしれません。

店舗をデザイン、設計するに当たって重要なことは
「コンセプトが明確」になっていることです。
店舗の売りは何なのか?
同業種のお店と比較して何が強みなのか?
コンセプトが明確なら、店舗開業後も順調に売上を伸ばせる可能性が広がります。


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